クリヤー塗料を使った外壁塗装のメリットとデメリット

クリヤー塗料とは、顔料を含まない無色透明な塗料です。現在の外壁となっているサイディングボードのデザインを残したい方やレンガ調のサイディングボードを模様を残したまま保護したいという場合にはクリヤー塗料という透明の塗料が使われますが、どのような外壁にもクリヤー塗料が適切ということではないため、模様を残したい場合でもクリヤー塗料を使うべきケースとそうでないケースを外壁塗装業者が判断する必要があります。

この記事では、クリヤー塗料の性能や使用した時のメリットやデメリットについて解説します。

この記事でわかること
クリアー塗料の特徴とメリット
クリヤー塗装に適さない場面
まとめ
外壁・屋根塗装に関するご相談について

目次

クリヤー塗装とは

クリヤー塗料とは

クリヤー塗料とは、顔料を含まない無色透明な塗料でコーティング(保護)としての機能に特化しているため、外壁の素材の色や木目を生かしながら、塗装できるのが特徴です。

下地がそのまま透けて見えるため新築から間もない築5年~10年までの住宅の外壁や、比較的劣化が少ない外壁に適しています。

  • 顔料を含まない
  • コーティング(保護)としての機能に特化している
  • 色がついておらず透明

の塗料のことで、外壁塗装の見積書では、「クリア塗料」「クリアー塗料」と記載されていることもあります。

クリヤー塗料の特徴

外壁塗装でよく見る色が着いた塗料には顔料という成分が含まれており、この顔料によって様々な色を表現することができますが、クリヤー塗料にはこの色を表現するための顔料が含まれていません。

クリヤー塗料が透明であるため、

  • ストーン調(石材調)
  • タイル調
  • レンガ調

などのデザインが施されたサイディングボードの上から塗装しても、模様や目地を塗りつぶしてしまわないため、外壁材のデザインを残したまま表面を保護することができます。

高圧洗浄で知っておきたいポイント!

シリコン塗料
シリコン樹脂を主成分とする塗料です。水性1液型、溶剤1液型、溶剤2液型の3種類に分類され、耐久性や耐候性が高く、ツヤがあるのが特徴です。
また、水に馴染む親水性という性質があり、汚れがつきにくいのが特徴です。
1㎡あたり1,800~3,500円で、コストパフォーマンス性に優れています。
耐用年数は8~15年ほどです。

クリヤー塗料のメリット

外壁のデザインを残しつつ表面を保護できるという点以外にもクリヤー塗料には様々なメリットがあります。

クリヤー塗料でサイディングボードの外壁や屋根を塗装すると、明るくツヤのある保護膜を作ることできます。
ツヤがある外壁や屋根は新しく見えますし、汚れがつきにくいというメリットもあります。

ラジカル塗料
アクリル樹脂やシリコン樹脂ベースもあり、正式名称は「ラジカル制御型塗料」です。
比較的新しい塗料で、従来の塗料に特殊な成分を配合します。
チョーキングと呼ばれる白い粉状のものが付着する状態を防ぐ効果があり、なかでもシリコン樹脂にラジカル制御型の酸化チタンを合わせた塗料は耐候性が高くなっています。
1㎡あたり2,200~2,800円で、耐用年数は10~15年です。

チョーキング現象が発生しない

チョーキング

チョーキング現象とは、外壁塗装を行ってから数年〜10年経った時に発生す劣化現象の一つで、塗膜表面に白い粉が発生し、触ると手に白い粉がつく現象のことです。

外壁表面に現れる白い粉の原因は塗料に含まれる顔料で、塗料の分子同士の結合力が失われることによって、顔料がチョークの粉のように白い粉になって外壁表面に現れるようになるのです。

先述の通りクリヤー塗料には色を付けるための顔料がそもそも含まれていないため、塗料が劣化してもチョーキング現象が起こらず、誤って外壁に触れたとしても洋服やカバンが白く汚れてしまうことがありません。

ただし、チョーキング現象は外壁の劣化具合を示すサインであり、塗装時期を簡単に確認できる方法でもあるので、クリアー塗料で塗装する場合は、塗装後も定期的に外壁塗装業者に点検してもらうなどで塗装時期を判断するようにしましょう。

塗装回数が少ない

クリヤー塗料は塗装を行うまでの準備は他の塗料と違いはなく、

  1. 足場設置
  2. 養生
  3. 高圧洗浄
  4. 下地処理
  5. 塗装

の順で行われますが、クリヤー塗料は塗料を塗る回数が色のついた塗料よりも少なく済むという特徴があります。

色のついた塗料を塗装する時は、下塗り→中塗り→上塗りの計3回の重ね塗りが行われますが、クリヤー塗料は1層目を塗り、その1層目が乾燥したら、同じクリヤー塗料で2層目を塗って計2回の塗装で完成です。

3回塗る色付きの塗料よりも塗装回数も使用する塗料の量も少ないため、クリヤー塗料の平方メートルあたりの施工単価が比較的安価になります。

クリヤー塗料の種類

外壁塗装用の塗料は、

  • アクリル樹脂塗料
  • ウレタン樹脂塗料
  • シリコン樹脂塗料(アクリルシリコン塗料)
  • フッ素樹脂塗料

と含まれる樹脂成分によって4段階のグレードに分かれていますが、クリヤー塗料も顔料が含まれないというだけで、この4段階のグレードがあることに変わりはありません。

クリヤー塗装に適さない場面

クリヤー塗料には

  • 相性の悪い素材の外壁
  • 塗装してもクリヤー塗料の効果を発揮できない外壁
  • そのほか使用を避けるべき箇所

などがあります。

クリヤー塗料が適さない外壁

●汚れや傷が激しい外壁では効果がない

クリヤー塗料には外壁の表面の保護する機能はありますが、汚れ、傷、色落ちなどの劣化現象を持った外壁の上からクリヤー塗料を塗装した場合、塗膜の上から劣化現象が透けて見えてしまいます。

そのため、施工から10~20年以上経って劣化してしまっている外壁にクリヤー塗料を塗装しても、汚れや傷が透けて、仕上がりが悪いように見えてしまうのです。

一方、透明ではない色がついた塗料は傷や汚れを目立たなくする効果があるため、塗装後は外壁や屋根を新品のように塗替えることができます。

クリヤー塗料をサイディングボードに塗装する場合、新築から間もない住宅の外壁や、比較的劣化が少ない外壁に適しています。

アルミやステンレスなどの金属外壁

金属素材の外壁の中でもアルミやステンレスなど素材の場合、クリヤー塗料は適していません。
そういった素材は表面が塗料を弾くので、クリヤーに限らず塗装をしても高確率で剥離してしまします。
現在では専用の下地材も開発されており、塗装をすることは出来ますが通常の耐用年数を発揮することができないのでおすすめはしていません。

レンガを使用した外壁にも向いてません。

レンガの外壁のお家はクリヤー塗装に向いていません。
無機質のレンガ材は、表面を塗装する必要性がない外壁材のため、塗装をしてもクリヤー塗料が先に劣化してしまい、塗装本来の効果を得ることができません。

劣化しづらい外壁には効果がない

クリヤー塗料は、本物のタイルやレンガを使って作られた外壁にも使用することができますが、無機でできたタイル材やレンガ材は、表面を塗装する必要性がない外壁材であるため、タイル材よりもクリヤー塗料が先に劣化してしまい、塗装の効果をあまり得ることができません。

クリヤー塗料を弾く外壁には使用できない

光触媒機能(日光で汚れを浮かせる)や親水性機能(雨水で汚れを流れ落とす)がついた塗料で塗装を行った外壁は、クリヤー塗料を塗装しても弾いて剥がれなどの施工不良の原因となるため、クリヤー塗料による塗装は適していません。

また、表面が比較的つるつるしている金属系サイディングも、サイディング下地との密着性が悪くなるため、クリヤー塗料が使用できないことがあります。

その他にも

  • 無機コーティング塗料
  • 無機塗料
  • フッ素樹脂クリヤー塗装が塗装されている外壁
  • 表面がコーティングされていない窯業系サイディング材

などは、施工を控えるよう注意書きされているクリヤー塗料もあります。

クラックの保護はできない

ひび割れ
クラック

クリヤー塗装では、現状のひび割れなどの傷んだ部分を隠すことはできません。

建ててから10~20年以上経ち、クラック以外にも洗浄しても落ちない汚れ、凹みや欠け、部分的な色落ちなど、既に劣化してしまった状態に塗装した場合、仕上がりの見栄えが悪くなります。

補修をしても補修跡が残ってしまうので、クリヤー塗装をしたい方はひび割れなどの劣化が出る前に塗装をすることが大切です。

その他、注意点

クリヤー塗装ではコーキングの色選びを慎重に行う必要があります。

なぜなら、一般的な色付け塗料とは違って目地の色も丸々出てしまうからです。

コーキングの色を選ぶ際は、色見本を外壁に当てて見ながら慎重に決めていきましょう。

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まとめ

クリヤー塗料は外壁にきれいなツヤを持たせ、親水性やUVカット機能などで強力に保護することができるため好んで選ぶ方も多い塗料です。

 クリヤー塗料は顔料の入っていない透明な塗料で、比較的劣化が少ない外壁に適していますが塗料はお家の状況や素材によってもおすすめがありますのでご自宅に合ったものを選んでいきましょう。

しかし、外壁によってはクリヤー塗料ではなく、色付きの塗料で保護した方が見栄えがよくなることがあったり、クリヤー塗料と相性が悪かったりすることもあるなど、すべての外壁の塗装に適している塗料というわけではありません。クリヤー塗料を選択する前に、ご自身の外壁に施工すべきかどうか、外壁塗装業者に相談してみて下さい。

私たちアイキョウは一宮市を中心とし、プロフェッショナルな職人・営業を揃え、高クオリティな塗装工事をお約束します。

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個々のプロの力を合わせて作り上げるチームワークを基盤とした総合力は私たちの強みです。 

外壁・屋根塗装に関する事なら一宮市アイキョウへお気軽にご相談下さい

外壁塗装は塗料の化学変化を利用して外壁に密着させるため、気温や湿度の条件が大切です。
一宮市は、暑すぎず、寒すぎずといった過ごしやすい気候です。もちろん、夏は独特の蒸し暑さがあり、冬はマイナス気温になる日もあり、伊吹おろし(北西から吹く乾燥した季節風)が冷たく吹きます。
年間の日照時間が全国平均よりも高く温和で穏やかな四季の移ろいが楽しめると思われます。
そう、一宮市は外壁塗装に適した気候の街なんです

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